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2017-07-14

現役“自転車世界一周中”チャリダーが考える耐大陸横断仕様の自転車の選び方①【本体編】


世界旅行が気軽に行けるようになった昨今。ただの旅行はもう飽きた!もっと心踊る冒険旅行がしたい!そう思っている方も多いはず。そんな中には人力一本の『自転車世界一周』という魔性の言葉に魅了されている方も少なからず…いる? はず!

そう!何を隠そう(ぜんぜん隠してないw)僕もそんな思いから自転車世界一周旅行に出発して9年目に突入しました。これまで100ヶ国以上、10万km以上を走行してきた現役世界一周中の僕が考える自転車旅の装備を今回から徐々に紹介して行こうと思います。

 

今回はチャリ旅はこれがなくちゃ始まらないっ
旅の絶対相棒 “大陸横断仕様の自転車の選び方!”です。

 


とカッコイイ事を言っておりますが、実は自転車については素人同然だった僕。世界一周出発の前はあれこれ相棒選びに頭を悩ませたものでした。そんな甲斐があってか、現在2台目の相棒も(1台目は中米で盗まれてしまった…)7年以上4大陸を走り続けても現役で世界を走れているので、『大陸横断できる自転車を正しく選べていた。』ということになると思います。

そんな経験と実際に世界を走ってる目線から大陸横断可能な相棒の選び方を今回はご紹介しようと思います。
※専門的な事はプロの整備士さんなりに聞いてくださいねw

 

✔️はじめに…

ひとくちに『自転車』といえど、様々なタイプがあります。
まず、あなたが理想とする自転車旅行はどんな旅かを想像してみてください。古い町並みを疾走するイメージ?大自然の中を駆けめぐるイメージ?長所と短所を比較しながら自分のイメージに合った自転車を選んでみましょう。




 

✔️自転車のタイプから選ぶ

-ロードバイク-


長所:軽い。とにかく速い!
短所:荷物を多く積めない。悪路では不向き。タイヤが手に入らない。
最近のサイクリングブームやアニメの影響もあり、男女問わず人気が高くなったのがロードバイク。その長所といえばなんと言っても圧倒的なスピード。しかし、そのスピードを生み出すために路面とタイヤの摩擦を少なくできるようにタイヤが細くなっており、それにより荷物を多く積む事はできません。荷物を固定する枠(キャリア)を付けるためのネジ穴も付いていないものが多いので、短期のレジャーサイクリング以外なら世界一周を考えると厳しい選択かと思います。特殊な細身のタイヤは手に入りにくい場合があり、悪路にも不向きです。

-マウンテンバイク(MTB)-


長所:未舗装でも悪路でも走ることができる。
短所:平地でのスピードが遅い。
ロードバイクとは対照的にどんな道でも走ることができるのがMTB。太いブロックタイヤは路面を大きくキャッチし悪路でも難なく進むことができます。しかし、それゆえに路面との摩擦が大きくなるので、平地でのスピードは遅くなります。またフロントやサドルの下にサスペンションがあり衝撃を吸収してくれるモデルも多いですが、壊れてしまうとただの重たい部品になり交換もパーツが手に入りずらいので、世界旅行を考えるとサスペンションは無い方が無難だと思います。

-クロスバイク(Hybrid bicycle)-


長所:軽い。スピードも坂道も得意。
短所:悪路に弱い。
クロスバイクはMTBをベースにロードバイクなどの細身のタイヤを装着したハイブリッド自転車。通勤・通学や付近をサイクリングするのには人気がありますが、やはりタイヤが細いため悪路には弱いのが難点。クロスバイクに太めのタイヤを装着して旅をしている人も見かけます。

 

-ツーリングバイク-


長所:長距離ツーリングに特化した設計。多くの荷物を積むことができる。
短所:700タイプのタイヤだと手に入らない場合がある。
ツーリングバイクはその名の通りツーリングに特化した設計になっているバイク。ロードタイプより太く、MTBよりも細いタイヤを履き、スピードと悪路どちらにも対応できるようになっています。また荷物を固定する枠(キャリア)を取り付けられるネジ穴、泥除けなどがつき、長距離サイクリングを想定し様々なポジションがとれるドロップハンドルがスピードタイプの自転車よりやや高めの位置に取り付けられていることが多い。ツーリングバイクでも様々なタイプがありますが、走行感に特化したスポルティーフを含めタイヤを700タイプなどの大きめのタイヤになっている物が多い。これまで世界的に一般的だった26インチタイヤよりも大きい規格なのでアフリカなど途上国ではまだまだタイヤが手に入らない場合が想定される。

 

-ランドナー-


長所:長距離ツーリングに特化した設計。多くの荷物を積むことができる。
短所:650タイプのタイヤだと全く手に入らない。
現在ではツーリングバイクに含まれて呼ばれることが多いが、フランス発祥で戦後日本に入ってきてから独自に進化を続けている長距離用ツーリング自転車がランドナーと呼ばれるタイプ。特徴としてはツーリングバイクと変わりはないが、海外モデルよりも日本人の体型に合わせたタイプが多い印象。今では絶滅危惧種となった650という絶妙なタイヤのランドナーもいるので要注意…。。海外だとなかなか手に入りません。

※ここまで世界5大陸を走って700タイプのタイヤもたくさん見かけるようになりました。しかし、もしも何かしらのトラブルがあった場合に現地でも一番手に入りやすいタイヤは26インチのMTBタイヤだと思います。最悪の場合を想定すると26インチMTBタイヤが装着できるモデルがいいと思います。

 

✔️素材から選ぶ

-アルミニウム-


長所:軽い。錆びない。剛性が高くパワーロスが少ない。
短所:金属疲労しやすい。特殊溶接になるので修理が難しい。
アルミニウム素材は軽く剛性が高い素材なので、踏み込んだ力が推進力がに変わりやすくパワーロスが少ない素材です。ですが、それゆえに振動吸収性も少ないので振動がダイレクトに伝わり、悪路だと疲れが体にたまりやすくなります。また、フレームのヒビ割れやダボ穴が折れた時の溶接が特殊溶接になるので街角の車修理工場などでは溶接修理できないのが難点。しかし「アルミフレームは折れやすい」とよく言われるが、僕の経験上9年間で折れたという話は1度しか聞いたことがない。

 

-クロモリ (クロムモリブデン鋼)-


長所:しなやかな柔軟性がある。溶接ができる。
短所:重い。錆びる。
クロムモリブデン鋼(通称クロモリ)は鉄にクロムとモリブデンが添加された合金素材。自転車のフレームとしては長い歴史を持つ素材で、強度や耐久性に優れている。しなやかな柔軟性があり、振動をフレームが吸収してくれる振動吸収性にも優れている。鉄を主成分としているので溶接が可能なため、ダボ穴折れなどの際には町の自動車修理工場で溶接が気軽にできる。(上手い下手は別として…多少の歪みなら力で戻るという大雑把な利点も。)フレーム素材として優れているが、鉄の宿命として錆びが生じる。そして他の素材よりも重量が大きくなってしまうのが難点。

 

-カーボン (炭素繊維強化プラスチック)-


長所:軽い。しなやかな柔軟性。形状の自由性。
短所:値段が高い。溶接などの修理が効かない。
近年高級自転車といえばカーボン素材。軽く、強く、振動吸収性もあり、自転車の素材として申し分ない素材だが、まだまだ高価なのが欠点。修理も気軽にはできず、第三国でパーツを手に入れようにも困難なため、世界旅行用としてはまだまだ実装は難しいと思う。

 




✔️そこで僕が選んだ相棒は…


Panasonic製 クロモリ素材のランドナー
強度と耐久性、振動吸収性に優れ、溶接が可能なクロモリ素材。世界で最も流通している26インチ規格のタイヤ(泥除けを外せばブロックタイヤもギリギリ装着可能)が装着できる長距離サイクリング自転車ランドナーにしました。

あまり知られていないが、家電で有名なPanasonic社は自転車を作っており、ランドナーを生産する数少ない会社でもあります。電動アシスト自転車から競技用自転車まで素材から徹底的に研究している。Panasonicの技術魂は自転車にも受け継がれ優れた車両を作っています。


そして特記したいのはカスタムフレームをオーダーできるPOS(パナソニックオーダー・システム)があること!オーダーしてから組んでもらえるので納車には時間がかかるものの、各サイズから自分の体に合ったフレームをオーダーでき、車体のカラーリング、文字入れも可能。市場では売られていない自分だけのオリジナルオーダーバイクだからこそ、過酷な環境でも信頼できる愛着あるパートナーになってくれますよね。

そして、もうひとつPOSランドナーで僕が気に入ってるのが、クラシカルなWシフトバーであること。フレームに変換レバーが付いているタイプなので慣れるまで少し時間はかかりますが、ハンドル周りのケーブルがブレーキだけになるので輪行(自転車を分解して運ぶこと)時のケーブル調整が少なくて済むのが嬉しい。ブレーキ裏に付いているような複雑な変換レバーだと、故障などのトラブルがあった場合に現地では修理が難しく、交換パーツもなかなか手に入らないのでWバーくらいシンプルな作りの方が原理も簡単なのでリカバリーが効きやすいのです。

 

✔️でも一番はいい方法は…

自分が楽しい乗り物を選ぶべし!

ここまで色々と世界一周に耐えうる自転車の選び方について書いてきましたが、これが最善の選択かと言われると『そうではない…』というのが旅していての本音です。これはあくまで“無難な選択”としか言えないでしょう。

これまで世界中で様々なサイクリストや道路上を旅するルータロー達に出会ってきましたが、どの旅人も十人十色。

僕は飛行機に乗る際の重量やスペースの問題で外しましたが、ヨーロッパでは自転車に荷車を引いて走るタイプ(バイクキャリー)のサイクリストを多く見かけます。仰向けの体勢で走るリカンベントタイプもいれば、2人1組で漕ぐタンデムータイプの方もいます。友人にはママチャリだって折り畳み自転車だって一輪車だってキックボードだっています。

今回ご紹介した『世界一周自転車の選び方』は、想定できる事故からのリカバリーや快適性において選ぶには重要な要素ですが、一番大事なのは世界旅行をどの相棒だったら一番自分が楽しめるか?なのかもしれませんね。

自分のスタイルや世界でやってみたい事から移動手段となる乗り物を選ぶ。これがが一番いい選び方なのかもしれません。ここまで世界を走ってきて僕が感じることは
“世界はどんなトラブルにも寛容だということ”
世界はどんなチャレンジにも受け止めてくれます。アイディアで助けてくれます。起こるかもしれない故障や事故に頭を悩ませるより、世界でどんな冒険ができるか?に頭を悩ませた方が素敵な旅になるかもしれませんね!

 

みなさんの旅のスタイルに合わせて参考にしてみてください!

 




 

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